棚懸
【たなかけ】

旧国名:越中
「たんかけ」とも称し,棚掛とも書いた。上庄(かみしよう)川上流の谷に位置する。西境は300~400mの山脈を隔てて石川県羽咋(はくい)郡に接する。地名は谷の両岸が急峻で,豪雨にあって崩壊欠落することが多いので,棚懸は谷欠(たんかけ)の意であろう。集落は火上出(しやまで)・中上(なかがみ)・下出(以上棚懸本村),谷内出・前田・向側(以上一ノ島村)の6垣内(かいと)に散在していた。平地はなく山地ばかりで,水田はみな棚田をなす。西方石川県との境界の山頂に城が峰があり,城跡と伝えられるが,城主名や時代は不明である。
【棚懸村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
【棚懸(近代)】 明治22年~現在の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7082632 |





