色浜
【いろはま】

旧国名:越前
「色ケ浜」とも書き,「いろがはま」ともいう。古くは「種の浜」とも書いた。敦賀半島北東部に位置する。東は敦賀湾に面し,西方には蠑螺ケ岳(さざえがたけ)がある。当地は平安期以来歌によく詠まれた。「東遊記」にも「西行,芭蕉などもあそべる地にて,ますほ貝名高し」とある。松尾芭蕉は元禄2年8月に当地を訪れ,「奥の細道」に「ますほの小貝ひろはんと,種の浜に船を走す」と記し,ここで2句を載せている。このますほの小貝は薄紅色をしており,現在でも当地の砂浜に,白砂に保護されるように散在している。集落の北東には明神崎があり,その東に2つの小島からなる水島がある。南にある島を上水島,北を下水島という。往古から磯見漁場として重要な場所で,現在は観光遊覧や海水浴場としてにぎわっている。
【色浜(中世)】 戦国期に見える地名。
【色浜浦(近世)】 江戸期~明治22年の浦名。
【色浜(近代)】 明治22年~現在の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7091089 |





