田治島
【たじしま】

旧国名:越前

広野山北麓，江端川上流右岸に位置する。地名の由来については，慶長国絵図によると中世に付近の田中・岩倉・深見・栃泉とともに田治荘に属したため，田治荘内の島村の意であろう。方形台状墓３基がある。寺院跡としては，永正２年に浄土宗西山派の法興寺が融国により建立され，天正６年福井に移転するまで，隣村の岩倉との境の三ツ橋と呼ばれる付近に存在したという。なお，江戸期に村が全焼したため，火の用心のため，毎年２月25日夕刻から各戸の前で藁を焼やし，かけ声をかけ，夜当番の家で談笑する行事が伝わってきた。
【田治島村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【田治島(近代)】　明治22年～昭和46年の大字名。
【田治島町(近代)】　昭和46年～現在の福井市の町名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7093589