小立
【こだち】

旧国名:甲斐
小館・木立とも書いた。近世前期の谷村藩時代に木立と定められたという。ただし「天保郷帳」「旧高旧領」では小立とあり,近世後期には小立を使うようになったものか。富士山の北麓,河口湖の南岸に位置する。地名の由来は,木が繁茂していたことから木立となってそれが転化したとも,また館があったことから古くは古館と書いてそれが転化したともいわれる。文永6年日蓮が当地を訪れ,弘文元年に再訪した際に妙法寺を創建し,また28紙の大曼陀羅を書いたという。同寺には戦国期の富士北麓の様相を記した「妙法寺記」が伝わる。縄文時代の梨宮公園遺跡,弥生時代の宝司塚遺跡・島原遺跡がある。
【小館(中世)】 南北朝期に見える地名。
【小立村(近世)】 江戸期~明治8年の村名。
【小立村(近代)】 明治22年~昭和31年の南都留郡の自治体名。
【小立(近代)】 昭和31年~現在の河口湖町の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7096973 |





