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椿草里
【つばきぞうり】


旧国名:甲斐

椿楚利(検地帳)とも書いた。富士川左岸,毛無山系中の標高500m付近,椿川(御持(おもち)川)の上流に位置する。下流は垂直状の浸食谷を形成している。地名は山茶(つばき)のある所に焼畑を開墾したことに由来すると思われる(国志)。ツバキには植物名のツバキのほかに「ツバ(崖・崩)キ(場所)」の意もあるという。ソウリ(草里)は焼畑の意で,身延町内だけでも14の同名小字がある。焼畑については検地帳に苅生(かりう)畑の名で河内領すべての村に記されている。当地のツバキの大樹には,日蓮の杖立伝説もある。当地と大崩とにまたがる東,小新城山は烽火台の跡といわれるが(国志),現在その所在は不明。
つはきさうり山(中世)】 戦国期に見える地名。
椿草里村(近世)】 江戸期~明治7年の村名。
椿草里(近代)】 明治後期・大正期~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7097653