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軽井沢高原
【かるいざわこうげん】


浅間山の南東麓,北佐久郡軽井沢町にある高原。標高1,000m前後。8月の平均気温が20.5℃という冷涼な気候の下に形成された日本最大の避暑地。上信越高原国立公園に含まれる。明治21年英聖公会所属のイギリス人宣教師ショウがその嚆矢となる軽井沢別荘を建てると,旧軽井沢を中心に活況を呈した。同32年外国人の土地所有が公式に認められ,同44年の別荘数175戸のうち外国人135戸となった。大正4年野沢源次郎による土地分譲と貸別荘の経営が始まり,ゴルフ場もできた。別荘地開発とともに,避暑客を対象とする高冷地野菜の栽培や,外国人相手のカシグルミの栽培が盛んになった。また,明治19年に天然氷の切り出しも始まり,大正期には23の業者がいた。大正期の別荘数650,年間の避暑客7,500人うち外国人1,500人,昭和11年には別荘数が1,000以上となり,一部の外国人は俗化を避けて野尻湖畔に移った。第2次大戦後は,中軽井沢(旧沓掛)・西軽井沢(旧追分),さらに南軽井沢へと別荘地の開発が進んだ。昭和26年軽井沢国際親善文化観光都市法が制定され,工場などの進出を規制した。現在,別荘は7,000以上ともいわれ,ほかに学校・企業などの寮も600以上ある。また,昭和40年代に農家の副業として始まったテニス民宿は一大産業となり,景観は大きく変貌した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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