大工町①
【だいくまち】

旧国名:信濃
(近世)江戸期~明治9年の町名。上田城下町の一町。城下町の北部にあたる武家町。上田城下には2つの大工町があったが,こちらの町名が早く廃され,裏町などと呼ばれた。大工町の由来は,大工が居住していたことにより,仙石氏時代の元禄年間には,藩の大工末野源六と田原源太郎の住居が認められる。裏町といわれたのは,百間堀が本丸に面しているところから表町とみたためで,大工町はその北裏にあたった。仙石氏時代の元禄年間には中・下級藩士の住居が並んでいたが,松平氏時代の天保年間では,徒士長屋のほか組(足軽)長屋や長柄(長柄組足軽)部屋の足軽長屋が大半を占めていた。明治9年上田町の一部となる。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7101610 |