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塔ノ原城
【とうのはらじょう】


戦国期の山城。東筑摩郡明科(あかしな)町中川手字塔ノ原に所在。筑摩山地の一支脈,吐中集落の南東,長峰山の尾根上にある。主郭の後ろの尾根筋に数条の空堀と小郭を造り,主郭の後方は大きな空堀と衝立状の土塁で守る。主郭は40m×17m,その下の副郭はやや小さい。主郭の北東側と副郭の北側に土塁が残る。その下に空堀を挟んで続く多数の小段郭には,馬場と思われる帯郭もある。南の尾根続きに100m余の空堀6条と小郭4個がある。南北に長い山城で,西の館側も,東の裏側も断層崖で急峻。南の尾根筋のみ平坦。居館は,現明科中学校から明科南小学校の辺りと推定されるが未詳。鎌倉期に会田川上流に入った滋野氏系会田岩下の一族塔ノ原氏の持城。天文22年武田氏の侵攻で自落(高白斎記/信叢8)。天正11年小笠原貞慶に誅殺されて塔原氏は滅亡し,当城も破却。




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「角川日本地名大辞典」
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