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大手内
【おおてうち】


(近代)明治初年~明治11年の町名。幡豆(はず)郡のうち。江戸期の西尾城本丸・二の丸・姫丸の3郭内の地。地名の由来は,西尾城の本丸など3郭の入口を太鼓門と称し,その内にあったことによる。3郭はそれぞれ内堀によって区画され,面積は本丸750坪,二の丸1,453坪,姫丸351坪。東隣は東の丸,北隣は北の丸で,台地上に城郭・城下町があった。西尾城は三の丸の北側の入口門が城郭の正面玄関で大手門と称し,三の丸を大手内と称していたが,東の丸の北にあり,本丸・二の丸・姫丸などへ通じる太鼓門を明治4年に大手門と改めた。本丸跡には御剣八幡宮があり,渥美(あつみ)郡伊川津村から松山(住崎町・山下町辺り)の地へ移転して来た同社を承久年間西条城(西尾城)築城時に城内鎮護の神として本丸内へ移転したと伝える。歴代藩主の崇敬が篤かった。二の丸は北の隅に天守があり,二の丸居所があった。居所は西尾藩庁,西尾県庁となった。北の丸には練兵場があった。城郭の建物は明治6~10年にすべて撤去された。同11年錦城町の一部となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7116552