阿波
【あわ】

旧国名:伊賀
木津川の支流服部川上流の阿波谷の小盆地を中心にその周囲の丘陵や山地に位置する。地名の由来については粟作に関係するものと考える説もある。鎌倉初期,東大寺再建用の阿波・広瀬の杣事務所を継承する伊賀別所が,俊乗坊重源により富永に開かれ,後に新大仏寺と称された。天明6年「阿波谷に病狼あり,狩人を入れて狩する」と「庁事類編」にあり,明治期に絶滅したといわれるニホンオオカミがこの辺にいたと推定される。昭和37年に特別天然記念物に指定されたオオサンショウウオが渓流に生息する。
【阿波荘(中世)】 鎌倉期~戦国期に見える荘園名。
【阿波御厨(中世)】 南北朝期に見える御厨名。
【阿波郷(近世)】 江戸期の郷名。
【阿波村(近代)】 明治22年~昭和30年の自治体名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7125004 |





