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四泥の崎
【しでのさき】


万葉地名・歌枕。四日市市羽津町志氐(しで)神社を中心とする地域。志氐神社の辺りまで古代は海が迫っていたと思われ,神社の丘はそのまま古代の四泥の崎となる。志氐神社は伊吹戸主神を祀る式内古社。境内には額田連の祖意富伊我都命の陵と伝える前方後円墳がある。社伝によると,大海人皇子が壬申の乱東行の折,木綿を垂(しで)として祓禊された故事による社名。天平12年の聖武天皇東国巡幸の折の詠に「後れにし人を偲はく四泥の崎木綿とり垂でてさきくとそ思ふ」(万葉集,丹比屋主真人)があり,境内に歌碑を置く。「今日は又誰がみそぎをかしでの崎木綿とりしでて波も越すらむ」(新撰六帖・謌枕名寄,知家)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7127135