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水郷県立公園
【すいごうけんりつこうえん】


県北東部,木曽三川が伊勢湾に注ぐ河口付近を中心とした県立公園。昭和28年10月1日県立公園に指定。面積9,926ha,全域が普通地域。桑名市(824ha)・木曽岬町(1,219ha)・多度町(3,360ha)・長島町(4,523ha)の1市2町1村にまたがり,長島町が最大面積を占めるが,公園の中心は桑名市および多度町。美しい伊勢の海と川を背景に繰り広げられる田園風景が特徴で,昭和9年5月に完成のアーチ型の伊勢大橋から一望する風景もまた逸興である。公園内には数多くの景勝地とともに歴史的遺産も多く残されているが,桑名の七里の渡しもその1つ。東海道五十三次尾張熱田の宿から海上を7里で桑名の宿に到着することからその名が付いたもので,伊勢神宮の一の鳥居がたち,伊勢の玄関口として栄えたところ。揖斐・長良(ながら)両河川の合流点近くの2kmに及ぶ松並木千本松原は,その昔,木曽三川の治水の難工事を請け負った薩摩藩士の悲話を伝えるもので,その霊を弔う治水神社が近くにある。地内の北伊勢大神宮と呼ばれる多度神社は,古くから多くの人々の信仰を集める。特に5月4日の多度まつりの宵祭の上げ馬神事は勇壮な神事として他県から訪れる人も多い。神社の西方には直下25mのみそぎ滝のかかる多度峡があり,キャンプ・ハイキング・水泳・釣りと行楽地として人気が高い。輪中で知られる長島町にはヘルスセンターの長島温泉があり,中京圏からの保養・行楽客を集める。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7127437