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菅島
【すがしま】


旧国名:志摩

鳥羽湾に浮かぶ周囲12km・面積4.43km(^2)の島。島内には,大山・サカデン山・ボシ山など200m級の山が連なる。集落は,中村・正村・東谷・根村・かじやな・なこら・打越に分かれる。地名の由来は不詳であるが,西行法師の「伊勢の答志と申す島には,小石の白き限り侍る島にて,黒は一つも交らず,対ひて菅島と申すは黒の限り侍る也」(山家集)とあるように,漆黒の小石浜で,第2次大戦前までは伊勢神宮参道の玉砂利として献納されており,すなわち「州処」(須賀)から起こるとする説がある。また,地内に笹谷(おがや)古墳や集落跡があり,当集落が笹谷から起こったからともいう。集落は笹谷のてんび付近にあったが,全村疫病にかかり打越に移り,ここで大津波をうけて現在地に移ったと伝える。地内城山に永禄年間九鬼嘉隆に滅ぼされた菅島能登の砦跡がある。
菅島御厨(中世)】 鎌倉期~南北朝期に見える御厨名。
菅島村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
菅島(近代)】 明治22~30年の答志村の大字名。
菅島村(近代)】 明治30年~昭和29年の志摩郡の自治体名。
菅島町(近代)】 昭和29年~現在の鳥羽市の町名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7127465