羽津
【はづ】

旧国名:伊勢

波津・幡豆とも書く。米洗川流域の沖積地で，伊勢湾岸に位置する。西部は丘陵で，東部は海岸線で区画された低平な水田地帯。地名の由来は杖部から羽津に転訛したとも，地の先端・はずれから生じたともいう。古来，交通の要衝として栄えた地で，史跡も多い。天平12年聖武天皇行幸を伝える志氐神社，10世紀初頭の建立という斑鳩山大膳寺跡，文中元年仁木義長と茂福(もちぶく)城主朝倉下総守らとの間に合戦があった垂坂山（羽津山）などがある。
【羽津(中世)】　室町期～戦国期に見える港町名。
【羽津村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【羽津村(近代)】　明治22年～昭和16年の自治体名。
【羽津(近代)】　昭和16年～現在の四日市市の大字名。
【羽津町(近代)】　昭和39年～現在の四日市市の町名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7128695