喰代
【ほうじろ】

旧国名:伊賀

噉代・飡代・芳代とも書く。上野盆地東部，木津川支流の久米川上流域に位置する。地名の由来には，穀倉のある地で喰料が転じたとする説（新編伊賀地誌），饗膳儀礼にまつわる言葉から起こったとする説がある。５世紀末から６世紀頃とされる古墳が群在し，高猿古墳出土の須恵器からアワビ・ハマグリの殻が検出され，早くから海岸部との交流があったと考えられる。また，百地丹波守の城跡と伝える城跡をはじめ，喰代氏・奥氏の城跡や入屋敷城跡などが残る。
【噉代里(古代)】　奈良期～平安期に見える里名。
【飡代村(古代)】　平安期に見える村名。
【喰代御厨(中世)】　鎌倉期～戦国期に見える御厨名。
【喰代郷(近世)】　江戸期の郷名。
【喰代村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【喰代(近代)】　明治22年～現在の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7129174