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三重の川
【みえのかわ】


歌枕。旧三重郡を流れる内部(うつべ)川であろう(大安寺伽藍縁起并流記資材帳・采女郷四至)。鎌ケ岳を水源として宮妻峡を経て下流で鈴鹿川に合流。万葉詠は中流から下流域にかかる四日市市采女(うねめ)町辺りでのものであろう。往古は河鹿蛙の鳴く清流であったことがわかる。「我が畳三重の河原の磯の裏に斯くしもがもと鳴く河蝦かも」(万葉集)。三滝川説(和訓栞)もある。「我畳三重の河原に斎串立て夕かた待ちて夏祓へしつ」(謌枕名寄)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7129361