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石塔
【いしどう】


旧国名:近江

佐久良(さくら)川の北側,布引(ぬのびき)山西南の丘陵部に位置する。地名は聖徳太子の建立と伝える石塔(いしとう)寺に由来する。現在でも田圃から多数の石塔が出土する。古くは佐久良荘に属したといい,天文年間頃は小里村と称したともいう。石塔寺は天台宗の寺院。寺伝によれば,聖徳太子の建立で,境内に大石塔があるためにこの名がつけられたといわれる。釈迦入滅後,阿育王が8万4,000の仏舎利塔を作り,その力を日本に及ぼし,その1基が当寺にあるという由緒をもって,阿育王山石塔寺と称されている。石塔寺は朝鮮系渡来人の建立した寺院とするのが通説である。境内には大石塔を中心に無数の石塔群があり,中に鎌倉期以降の碑名をもつものがある。「拾芥抄」は,石塔の景観を「本朝五奇異之一」と記し,また,「兵範記」の記主の平信範が嘉応3年当寺に参詣している。室町期には,石塔寺塔頭として観音坊・梅本坊などがあり,塔頭の住僧は,蒲生(がもう)郡一帯の村の寺庵に出向いて,村民の宗教生活に指導的役割を果たした(今堀日吉神社文書)。
石塔(中世)】 室町期から見える地名。
石塔村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
石塔(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7130386