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岡崎
【おかざき】


旧国名:山城

木津川の右岸,流岡山(66m)の西に位置する。はじめ恭仁(くに)郷,天平12年以降瓶原(みかのはら)郷に属すという(府地誌)。東方に流岡山,南方に木津川を負い,西北部に平坦な耕地が広がる。集落は中央西よりの平坦部にある。井平尾と岡崎の境界にある流岡山は,山上が松林で鹿の伏したような優美な景観の名勝であるが,「此の山,東大寺大仏の建立記に載す。初め此より一里余川上笠置山の北の麓泉川の中にあり,流れて此の所に止る。記に曰く,伊賀より材木を下さんとせしに〈大仏殿建立ノ時〉泉川の上に三,四町許なる岩山覆塞りて,水は岩背の下を潜て流る。筏も材木も通る事叶わず,朝議是をわずらふ。此の時良弁岩崛に籠りて,千手の法を行れしかば空曇り,雷下りて岩石を砕破りて,路を開きしかば,材木を下すに煩なかりき。其の砕けたる二つの岩山,一つは瓶原に流れ止まりて,流岡といふ。一つは山城の中に流れて飯岡といふなり」と,その伝承を記している。また,流岡山の東南,木津川のあたりに清見川原という景勝の地があり,聖武天皇が流鏑馬をご覧になったところと伝える(拾遺都名所図会・府地誌)。なお,和束川の西,井平尾の北に岡崎の飛地がある。
岡崎村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
岡崎(近代)】 明治22年~現在の大字名。




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「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7137742