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念仏峠
【ねんぶつとうげ】


舞鶴市の西部,下東と上福井の境にある峠。由良川右岸,国鉄宮津線沿いに位置し,標高約50m。念仏峠越は古くより開かれ,西舞鶴から由良川河谷に至る山越えの1つで,付近に座尾峠・大船峠があり,舞鶴と宮津を結ぶ近世の主要道。当峠から大船峠―座尾峠―下東―中山を経て由良川を渡り和江に達した。現在,西方の滝尻峠を経て大川橋を渡る国道175号が通じたため,一部農道に利用されるほかはほぼ廃道同然となっている。峠付近は,一色氏と細川氏の戦場となったところとも伝えられ,ほかに峠道に沿う下東の小字飢(かつえ)坂には,山椒太夫の三男三郎に酷使された安寿姫が最後を遂げたという伝説が残る。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7143915