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羽束師森
【はづかしのもり】


京都市伏見区羽束師志水町にある式内社羽束師坐高御産日神社内の森。「山州名跡志」の羽束師社の項では「在同村(古河)北,鳥居〈南向木柱〉拝殿〈同〉社〈同〉所祭天津児屋命」とあり,羽束師森は「詠和歌」として歌枕ともなった。鬱々と茂った低湿地性の樹木が最近まで残っていたという。「雪霜をいただく年に成ぬれば人を見るだにはつかしのもり」(拾玉集),「わすられて思ふなげきのしげるをや身をはつかしのもりといふらん」(後撰集)のほか,藤原俊成の「もらしても袖やしほれぬ数ならぬ身をはつかしのもりの雫は」(続拾遺集)などがある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7144123