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宮津湾
【みやづわん】


宮津市にある港湾。若狭湾西端,栗田半島北端の黒崎と対岸の波貝崎とを結ぶ線より以南をさす。水深10~22m。西岸は単調な海岸線に続いて砂嘴である天橋立の発達をみるが,東岸は比較的屈曲変化に富む沈降海岸をなす。港湾内は文珠・獅子崎で二分され,以南を内港といい水深10~18m,以北は外港で水深18~22m,内外港合わせて13km(^2)の沈降海岸の良港。古くは,宮津湾・阿蘇海域を含んだ与謝郡の「内外(うちと)の海」を総称して与謝の海とも呼んだ。藩政期には宮津藩の年貢米積出しの要港として栄え,湾内は帆檣林立の観を呈した(延宝9年辛酉宮津城下宗門改書上帳・文久年間宮津藩以内大小船数取調表)。明治期以降は衰退したが,第2次大戦後の宮津港貿易再開に伴い南太平洋からのニッケル原鉱運搬船が入港し,現在はやや活況がみられる。国鉄宮津線の開通とともに,阪神経済圏との距離が短縮され,さらに将来の発展が期待されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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