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湯船
【ゆぶね】


旧国名:山城

相楽(そうらく)郡の東北部に位置し,東は近江国(滋賀県)甲賀郡,北は綴喜(つづき)郡に接する。北に嶽山,南にニシンボウ山を有し,近江国界の山間に発する和束(わづか)川が西流する。集落は和束川沿いの山腹に形成され,信楽(しがらき)街道が和束川沿いに,西方の原山から東方の甲賀郡朝宮へと通じる。地名は,白山神社境内の湯槽(ゆぶね)と称する浴場設備に由来するという。古くはこの湯槽は石製で,毎年除夜には村人たちが湯を沸かし参拝して,1年中の罪・けがれを洗い清めたという伝承がある(相楽郡誌)。貞治年中には和束城主米山義高の所領となり,貞治2年には山名時煕の本願で米山氏が大観禅師を開山として百丈山大智寺を建立したという。この大智寺建立にまつわる名勝として,百丈石と文殊石がある。百丈石は坐禅石ともよばれ,「都名所図会」には「方丈の東十町余にあり。高さ三十間,横幅二十間,頂上の平方十間ばかりなり。傍よりこの所に登る道あり。大観禅師一千日坐禅し給ふ所とぞ」とあり,また文殊石は大観禅師が坐禅中に「岩面劈きわかれて文殊大師あらはれ給ふ所なり」と記す。
湯船村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
湯船村(近代)】 明治22年~昭和31年の相楽郡の自治体名。
湯船(近代)】 昭和31年~現在の和束町の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7146726