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甚兵衛の渡し
【じんべえのわたし】


尻無川の河口に近い渡し。近世以来尻無川左岸の泉尾新田(いずおしんでん)と右岸の市岡新田(現在は大正区泉尾7丁目と港区福崎1丁目を結ぶ)を結んでいた。船舶航行の便を優先して架橋されなかった尻無川の特性から,明治40年に市営となり,現在も運航されている。江戸期に両岸の堤はハゼの木が植えられた紅葉の名所で,「摂津名所図会大成」に「竜田の川も及バざる光景なり」と称賛されたが,船小屋を甚兵衛小屋と呼んだところから渡しの名となった。全長94m。昭和54年現在,1時間4回の運航で1日平均1,500人の利用があり,市内に残る渡船では最も通行量が多い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7150710