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栗山
【くりやま】


旧国名:摂津

武庫(むこ)平野西部,庄下川右岸に位置する。地名の由来は,当地に土豪屋敷を築き,開発の中心となっていた生島村の土豪栗山氏による。栗山氏は戦国末期帰農し,江戸期には尼崎藩の庄屋役を勤めた。栗山姓は「赤松盛衰記」では播磨赤松八十八家にみられ,「赤松氏族譜」では赤松幕下として扱っている(竜野市立図書館蔵)。同氏は東条谷の依藤氏の被官で,元来は,旧飾西(しきさい)郡栗山村出身と考えられている。旧加東郡中谷村栗山兵左衛門氏旧蔵栗山文書には栗山備後守吉久・同越中守行久の名があり,のち三木の別所氏に従い,同三郎左衛門・備後守久直の名が散見する。戦国期永禄11年にあたる1568年10月4日付ルイス・フロイス書簡によれば「コスモと云ふキリシタンの武士の請に依り,予は尼ケ崎の町より陸路七八レグワのクリヤマと称する他の村に赴きたり」とあり,当地をイエズス会の宣教師が訪れたというが(耶蘇会士日本通信上/尼崎市史4),このクリヤマは島下郡郡山村(大阪府茨木市)であるという説もある。
栗山村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
栗山(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7158059