瀬戸内海国立公園
【せとないかいこくりつこうえん】

東は紀淡海峡から西は豊予海峡にわたる瀬戸内海沿岸，和歌山・兵庫・岡山・広島・山口・徳島・香川・愛媛・福岡・大分の10県に及ぶ国立公園。当県下はその東部にあたり，昭和25・31年に指定。面積165.07km(^2)。ほぼ３地区に分かれる。六甲山地区は神戸市街北部で六甲山を中心に高原状に展開する地域，淡路地区は淡路島沿岸および内陸数か所の地域，西播地区は揖保川河口以西から赤穂市にかけての海岸一帯と播磨灘洋上の家島諸島の一部の地域。六甲山地区には，最高峰の六甲山をはじめ摩耶山・再度山などが続く雄大な風景の中に準平原状の山地や原生林などが広がり，六甲山牧場・六甲高山植物園・十国展望台・六甲カントリーハウスなどの観光施設がある。淡路地区には，西淡町の名勝慶野松原，南淡町の鳴門渦潮の門崎・福良，灘水仙境，洲本の由良，淡路町の松帆ノ浦などの海浜景勝地や洲本の先山，北淡町の常隆寺山，南淡町の諭鶴羽山の山岳地帯，明石・紀淡・鳴門の３つの海峡を含む。西播地区は，赤穂市の赤穂御崎海岸・生島樹林，御津町の室津海岸などの海浜景勝地と，播磨灘北部の西島・院下島・松島などの多島群とがある。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7160011