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刀田村
【とたむら】


旧国名:播磨

(近世)江戸期の村名。播磨国加古郡のうち。江戸初期には刀田山といい(正保郷帳),また刀田山村とも書いた(寛文朱印留)。加古川下流域左岸その支流泊川上流域。地名の由来は,地内に所在する名刹鶴林寺の山号によるという。姫路藩領。村高は,「正保郷帳」179石余ですべて田方,うち鶴林寺領117石余。「寛文朱印留」では「安田村之出作」と添書きされている。「元禄郷帳」では刀田山(村)の名が見えず,小安村と刀田村とに分かれて見え,「正保郷帳」から「元禄郷帳」に至る間に刀田山(村)が小安・刀田2か村に分かれたことが知られる。鶴村寺は仁寿2年に法相宗から天台宗に改宗と伝え,その時,鳥羽天皇より「鶴林寺」の扁額を受けたという。寺領は,中世で3,000石・60坊,織豊期は600石,36坊といわれ,慶長18年からは117石余・8坊となり,明治期に至った。元禄年間から天保年間までの間に小安村の一部となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7161108