西宮
【にしのみや】

旧国名:摂津
六甲山地の甲山の南方,夙川・東川の流域。地名は神社名に由来するが,神社が何社であるかについては説が分かれる。大別すると,式内社広田神社説と現西宮戎神社説に分かれる。さらに,後者は同社の前身を式内社大国西神社に比定してその名にちなむとする説,広田社南宮内に近くの漁民の崇る夷神が摂社として祀られ,それが交易神・市神として主客逆転するまでに発展したのが現在の戎神社で,これを東方の津門,または鳴尾の住民から見て西宮であるとの説になる。神社名としての西宮の文献上の確実な初見は大治4年以前で,源俊頼の歌集「散木奇歌集」巻9に収める「にしの宮に神民の船にほこさかきして,ぬされうといふ物とりて,風のいのりするかたかけるをよめる」という詞書を添えた「柴を舟まほにかきなせゆふしててにしの宮人かざまつりしつ」の歌である(西宮市史1)。
【西宮(中世)】 鎌倉期から見える地名。
【西宮町(近世)】 江戸期~明治22年の町名。
【西宮町(近代)】 明治22年~大正14年の武庫郡の自治体名。
【西宮市(近代)】 大正14年~現在の自治体名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7161946 |





