蟇浦
【ひきのうら】

旧国名:淡路
曳浦・疋浦・日置浦・引浦とも書いた。淡路島北部,播磨灘に面し,野島川河口に位置する。海岸は天然の入江で,小島が点在し,潮待ち・風待ちの船が停泊するのに適していた。現在も海岸から50~100mのところが瀬となり,白瀬と称する。地名は,海岸が遠浅のため,船を岸に着けるのに綱を人夫の肩にかけて曳き寄せた(北淡歴史民俗資料館所蔵北淡古地図など)ことにちなむと思われる。また一説に太陽神を祭祀する日置部の民が居住した所を意味するともいわれる(知られざる古代)。
【蟇浦荘(中世)】 鎌倉期に見える荘園名。
【蟇浦村(近世)】 江戸期~明治10年頃の村名。
【蟇浦組(近代)】 大正12年~昭和30年の野島村の大字名。
【蟇浦(近代)】 昭和30年~現在の北淡町の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7162820 |





