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姫路公園
【ひめじこうえん】


姫路市街地の中央部本町にある姫路城を中心とする公園の総称。JR山陽本線姫路駅の北方に当たる。城下町時代の中濠以内の大部分を占める。姫路城天守閣のある姫山を中心に,江戸期に形成された城下町は三重の土塁と濠で囲まれていた。二重目の中濠以内は,もと武家屋敷地であったが,明治以後,大部分が軍用地となった。そのうちの一部が,大正元年にまず姫山公園として開放され,昭和3年には姫路城が国史跡に,同27年には国特別史跡に指定されたのを契機に,特別史跡地107.73haのうち県道砥堀本町線以西,大手前公園以北の65haを総合的な城郭公園化する計画が進められ,全体としては姫路公園と呼ぶことにした。城北方の姫山住宅は立退きが進み,跡地には兵庫県歴史博物館が建設され,野外音楽堂や植込みにより公園化が進む。園内にあった旧市役所は明治末期の煉瓦造りの兵舎を利用していたが,駅南に新築移転した。旧市役所は姫路市立美術館となり旧来のたたずまいを残す。検察庁・裁判所・拘置所も駅南へ移転し,早く移転完了した商工会議所跡地は城見台公園として整備が進んでいる。姫路城の内濠内北部は大正期からの姫山公園で,姫路城を挟んで姫山原生林が広がる。同園内には姫路市立動物園や姫路藩主酒井家の祖正親を祀る姫路神社がある。一帯は桜の木が多く,桜の名所ともなっている。公園地域は国有地・県有地・市有地が混在,維持・管理は姫路市が行っている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7162886