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氷ノ山後山那岐山国定公園
【ひょうのせんうしろやまなきさんこくていこうえん】


中国山地の東端,兵庫・鳥取・岡山の3県にまたがる国定公園。佐用郡佐用町・南光町,宍粟(しそう)郡波賀町・千種(ちくさ)町,城崎(きのさき)郡竹野町・香住町・日高町,美方郡村岡町・美方町・温泉町,養父(やぶ)郡八鹿(ようか)町・大屋町・関宮町にまたがる。昭和44年指定。県内の面積252km(^2)。脊梁山地を中心とした標高1,000~1,500m級の山岳公園で,山稜部は丸みを帯び,山腹は浸食によって急傾斜をなし,瀑布や渓谷美に恵まれている。県内では,中国山地第二の高峰,氷ノ山を中心として県境に南北に連なる山系と,その東の蘇武岳を主峰として並行する山系が指定区域。隆起準平原上を火山岩が被覆し,その後の隆起と浸食作用により複雑な地形を形成する。神鍋高原や鉢伏高原などのスキー場,紅葉で知られる音水や赤西などの渓谷,天滝や霧ケ滝などの瀑布,98℃の熱湯が湧出する湯村温泉などが著名。植生は自然林が各所に見られ,ブナ・シオジ・スギ・キャラボク・ツクシシャクナゲ,また湿原植物などがみられる。野生動物には,ツキノワグマ・オオサンショウウオ・イヌワシなどが生息する。また主要観光対象には,三川山・杉ケ沢高原・上山高原・兎和野高原・美原高原・音水湖・三河権現・名草神社などがある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7162976