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飛鳥歴史公園
【あすかれきしこうえん】


奈良盆地の南東端にあたる台地に位置する国営公園。高市郡明日香村内の祝戸・石舞台・甘樫丘(甘橿丘)・高松塚周辺の4地区に散在する。管理運営は建設省近畿地方建設局飛鳥国営公園出張所が行う。面積約47.1ha。昭和45年12月18日に「飛鳥地方における歴史的風土および文化財保存に関する方策について」の閣議決定がなされ,同46年度から事業着手。同49年7月祝戸地区(約4.7ha)が供用を開始,続いて同51年9月石舞台地区(約5.3ha),同55年4月甘樫丘地区(約25.1ha),同60年10月には追加指定を受けた高松塚周辺地区(約5.3ha)が最後に供用開始をし,一応の完成をみた。当公園は,全国12か所に設置されている国営公園の1つで,北海道の国営武蔵丘陵森林公園に次いで,全国で2番目に開設された。4地区に散在しているが,自動車道・遊歩道が整備され,各地区相互間の有機的結合を図る工夫がなされ,展望・散策・史跡探訪・研修宿泊の機能をもつ。公園内外には数多くの史遺跡があるが,地域内には,わが国最大の上円下方墳の石舞台古墳と,国特別史跡の高松塚古墳が中心をなす。また,高松塚周辺地区に設置されている公園には,飛鳥地方立体模型(3,600分の1)が展示され,利用者への案内・指導機能と公園全体の結合管理機能も果たしている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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