北之庄
【きたのしょう】

旧国名:大和

佐保川支流地蔵院川下流右岸に位置する。地内北東部には通称五徳池と呼ばれる永井池がある。聖徳太子がみずから一夜のうちに掘ったとの伝説が残っている池で，「八雲御抄」や「大和名所図会」にもでている。この池はまた「霊異記」「今昔物語」「後紀」などに見える越田池の名残ではないかとも考えられている。中世の当地は京南荘・四十八町荘と呼ばれた荘園ではないかと考えられる。地内の考古遺跡には，八王子社地内にある宮西古墳のほか，「奈良市史」でも古墳かどうか定かではないと断りをしている奥垣内古墳・マハリ古墳・新玉塚などがある。
【北荘(中世)】　戦国期に見える荘園名。
【北之庄村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【北之庄(近代)】　明治22年～昭和30年の明治村の大字名。
【北之庄町(近代)】　昭和30年～現在の奈良市の町名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7166499