阪合部
【さかあいべ】

旧国名:大和

「さかいべ」「さかべ」とも言う。酒合部とも書く。吉野川中流域に位置する。「姓氏録」大和国皇別に「坂合部首」とあり当地を本拠にした氏族と思われる。また同書摂津国皇別には「坂合部」として「允恭天皇の御世に，国境の標を造立つ。因りて姓を坂合部連と賜ふ」とあり，境界の画定にあたった部民名に基づく地名であろう。ちなみに当地は大和・紀伊両国の国境であるとともに，畿内・畿外の境界上に位置する。同書右京神別下・左京神別下にも「坂合部宿禰」が見える。
【坂合部郷(中世)】　平安末期から見える郷名。
【坂部郷(近世)】　江戸期の郷名。
【阪合部村(近代)】　明治22年～昭和32年の宇智郡の自治体名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7167046