大安寺①
【だいあんじ】

旧国名:大和

佐保川に菩提川・菰川が合流する地域に位置する。地名の由来は，当地にある大安寺（南都七大寺の１つ）による。大安寺の旧境内に杉山古墳という大型の前方後円墳がある。同古墳の東方に，墓山古墳という南面の前方後円墳が並ぶように営まれたが，墓地になり形状は著しく変容している。濠跡と思われる泥土層から人物埴輪の頭部が出土した（奈良市史考古編）。当地西方の佐保川の堤は大安寺堤と呼ばれ，浄瑠璃「敵討襤褸錦」で知られる。
【大安寺(中世)】　室町期から見える地名。
【大安寺村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【大安寺村(近代)】　明治22年～昭和26年の添上郡の自治体名。
【大安寺(近代)】　明治22年～昭和26年の大安寺村の大字名。
【大安寺町(近代)】　昭和26年～現在の奈良市の町名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7167737