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森脇
【もりわき】


旧国名:大和

葛城山の東麓,観音谷川と水越川の扇状地に位置する。森脇の森は吐田大森(はんだおおもり)のことで,延慶3年の春日若宮領伴田東荘・同西荘注文(千鳥家文書/大和志料下)に「一言主宮北,ハンタノ大モリ」とあるが,その脇一帯の地を森脇と称したのであろう。平安末期作とする阿弥陀如来座像を安置する浄土宗浄福寺がある。字神宮之芝に葛城高丘宮跡,葛城山の中腹には吐田平古墳群がある。字角田に一言主神社がある。「いちこんさん」と呼ばれ,一言で願いを聞きとどけてくれると信じられている。神社の前を一言寺道が南北に通る。同社の例祭は明治期以前は旧暦9月2日(現在は10月15日)。森脇・名柄・豊田・宮戸・西寺田・多田(おいだ)が奉祀する。神社の南東に一言寺があった。境内に蜘蛛塚がある。浄土宗浄福寺が水越川沿いの辻にある。
もりわき(中世)】 戦国期に見える地名。
森脇村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
森脇(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7169844