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石神梅林
【いしがみばいりん】


田辺市上芳養(かみはや)の石神にある梅林。明治22年の大水害でオウジャ峰の一部が崩壊し,その復旧の1つとして梅を植えたことに始まるという。地質的には古第三紀始新世音無川帯の泥岩地,西向き斜面に位置する。昭和32~33年ごろ地元の風流人が詩歌を詠むために訪れたのを皮切りに観梅者が年を追って増加,観光梅林として知られるようになった。昭和46年に観梅協会(約60戸)が発足し,以来,本格的に観梅客の誘致接待に力を注いでいる。150~160haの土地には皆垂・南高・古城など7~8種類の梅が植えられ,一目三十万本の見事な景観を,毎年約2万人が観賞にこの山里を訪れる。6月上旬には梅実は摘まれ,農協等を通じ,京阪神・東京方面に出荷されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7170377