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生石高原県立自然公園
【おいしこうげんけんりつしぜんこうえん】


海南市・海草郡野上町・有田(ありだ)郡金屋町・同郡清水町にまたがる県立自然公園。昭和34年指定。面積1,291ha。全域特別地域。昭和30年2月1日県立公園の指定を受け,のち県立自然公園となった。当初は野上八幡神社地・東畑梅林・次の滝などを含んでいたが,昭和50年に解除し,新たに有田川の二川ダム地域を追加した。都市近郊にあり,ハイキングやキャンプに適し,広大な展望を楽しめる黒沢山から生石ケ峰にかけての高原と,古い溜池(亀池)や新設ダムの景観を主とした公園区域。生石高原は高野山から西走する長峰山脈の主峰生石ケ峰の高原状山塊で,紀伊山地における隆起準平原の1つ。頂上は一面ススキ原で眺望は広大。一帯に石英千枚岩の屹立岩が多く,これが生石の地名の起源である。弘法大師旧跡という押上岩や笠石,火上岩,また高さ50mの大岩を祭神とする生石神社,立岩不動の大観寺など,これらは修験道の行場であり,また生石の山名もこれに由来する。高原には少年自然の家や国民宿舎があり,西に続く黒沢山には私設の観光牧場・遊園地・ゴルフ場・休憩施設がある。黒沢山北麓の亀池は宝永7年井沢弥惣兵衛造営の溜池で,13ha・周囲4km。昭和42年遊園地化した。生石高原南麓には昭和42年築造の二川ダムがある。昭和28年の大水害後の有田川総合開発計画による防災・発電(岩倉発電所)・農業用の多目的ダムで,園地・遊歩道が設けられ,桜の並木が植えられている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7170667