樫野港
【かしのこう】

西牟婁(にしむろ)郡串本町樫野にある第１種漁港。大島東部に位置し，港の南東部に樫野崎が突出して太平洋の荒波を防ぐ。慶安３年の古座組在々郷組之次第ではわずかに船舶５隻。「南紀徳川史12」でも「漁方釣等無之敷網少々有之」とある。明治35年，弁天前に大敷網を敷設。冬場のブリ漁で知られたが，年々漁獲が減少している。昭和40年から漁港整備が続けられている。昭和47年の泊地面積4,800m(^2)，漁船47隻，総トン数115t，同55年の漁船50隻，総トン数144t。定置網漁が主である。また串本行きの巡航船が発着する。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7170941