100辞書・辞典一括検索

JLogos

11

栖原港
【すはらこう】


有田(ありだ)郡湯浅町栖原にある第1種漁港(昭和26年指定)。湯浅湾北岸にほぼ東西に延びる丘陵の南側に食い込んだ楔形の狭小な平地に臨む栖原は,砂州上塊村をなし,地名の由来は州原にちなむという。現在は一半農半漁村にすぎないが,「大抵豪商のみにて尋常の村落と異なり江戸に店を出せる豪商等あり」(続風土記)とあるごとく,近世には北洋漁業の開拓者栖原角兵衛らを輩出し,江戸・北海・紀州の間を千石船で活躍した。昭和53年度の漁船42隻,漁獲量は小型底引網72t,パッチ網462tで全体の94%を占める。背後の山腹に明恵上人ゆかりの施無畏寺,さらに山頂に上人修行地の1つ,白上山があり,周辺の山畑は三宝柑や温州ミカンを産する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7172159