100辞書・辞典一括検索

JLogos

8

三輪崎港
【みわさきこう】


新宮市三輪崎にある第2種漁港。三輪崎海岸と鈴島・孔島に囲まれている。江戸期から漁港として特に熊野灘捕鯨の基地の1つとして繁栄した。また,江戸期後半から廻船の寄港地となり,明治18年,阪神~三輪崎間に航路が開設され,さらに同20年,大阪~熱田間の航路の寄港地ともなった。その結果,当港は熊野(新宮)川河口の新宮港(池田港)の代港として発達した。しかし,大正2年,新宮~勝浦間に新宮鉄道が開通して以来,勝浦港が汽船の寄港地となり新宮の外港として重視されるようになった。その結果,大正6年からは当港に寄港する汽船はなくなり,急速に衰退し廃港となった。その後,昭和28年,三輪崎港として地方港湾に指定され,同45年,地方港湾新宮港の港域に入ったが,現在は漁港法に基づき三輪崎漁港となっている。同54年,隣接する佐野湾を埋め立て,新しい新宮港が完成した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7173795