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樗谿公園
【おうちだにこうえん】


鳥取市の東,久松山と源太夫山との谷あいにある公園。マツ・スギ・モミ・シイなどの常緑樹が茂り,幽寂をもって聞こえる樗谿神社の境内を拡充したもの。同神社は慶安3年に鳥取池田家の初代にあたる光仲が幕府に願い出て,日光東照宮の分霊を勧請。古くは因幡(いなば)東照宮といい,明治7年に谷の名の王子谷に基づいて,樗谿神社と改称。神明造りの鳥居をくぐり左に折れ石橋を渡ると神門がある。そこから随神門まで石畳の参道が続く。参道の右側にはうっそうとした木立ちが続く。奥には山峡の水をせきとめてできた池があり,ハクチョウやカモが泳ぎ市民の憩いの場となっている。野鳥も多く,その声を聞くため訪れる人たちも少なくない。鳥居をくぐり右に折れ,池の東岸を通って太閤ケ平に続く登山道は,電電公社のマイクロウエーブへの道でもある。舗装された道は車の往来も少なく,絶好のハイキングコースとなっている。樗谿展望台からの眺めもすばらしく南には稲葉山・扇ノ山,北に鳥取市街を隔てて湖山池を望む。ここで栗谷から登ってくる道と百谷から登ってくる道が出合い,太閤ケ平へ道が続く。樗谿公園から太閤ケ平・久松山山頂へのコースは絶好のハイキングコースとなっている。公園入口付近は庭園が整備され,茶室「梅里庵」がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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