100辞書・辞典一括検索

JLogos

32

上峰寺
【かみみねでら】


旧国名:因幡

八東(はつとう)川の支流私都(きさいち)川中流右岸の山すそに位置する。古くは岸根村といったが,下峰寺との境界の山上にある峰の薬師が次第に有名になるにしたがい,岸根というより峰寺と呼ぶようになったという(山本竜太郎:私都郷)。峰の薬師は真言宗蓬莱山自性院と号すが,通称峰の薬師と呼ばれ,奈良の法隆寺,三河の薬師寺とともに日本三薬師の1つといわれる。本尊薬師如来は法隆寺の分身如来で,行基作と伝えられる。七堂伽藍がたち並び,壮麗をきわめたというが,戦国期に兵火にかかって焼失したという。鷹巣山には「ごほんじ」という地名があり,御本陣山城跡といわれる。豊臣秀吉が市場城を攻める時本陣を置いた所といわれ,この山頂からは鳥取城も市場城も一望できる。
上峰寺村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
上峰寺(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7174903