中国自然歩道
【ちゅうごくしぜんほどう】

わが国の自然を探勝する長距離自然歩道の一環として企画し整備されるもの。総延長1,898.3kmで中国地方全域にまたがっている。県内部分の延長は282.2km。島根県より境水道大橋を経て本県境港市に入り，弓浜半島を美保湾沿いに進み，米子市皆生(かいけ)温泉より日野川左岸を南下し，八幡橋で右岸に移る。尾高に進み，主要地方道米子大山線の旧道を辿り，大山町赤松に達する。明間(あけま)を経て大山寺に至り，中ノ原を経て川床(かわとこ)に下る。大休峠・大山滝を経て，東伯(とうはく)町一向平(いつこうがなる)より地蔵峠越えで，関金町野添に至る。小鴨川に沿って進み，大山池（泰久寺の堤）より関金温泉・仙隠を経て天神野台地を下り，倉吉市伯耆(ほうき)国分寺跡に達する。西倉吉の小鴨橋を渡り，打吹山の北麓を東に進み，駄経寺・大原を経て東郷町羽衣石(うえし)城跡に登る。三朝(みささ)町三朝温泉に下って三朝高原を経て片柴に至る。主要地方道鳥取鹿野倉吉線に沿い，三徳山を経て，鹿野町河内に達する。鷲峰(じゆうぼう)山へ南麓より登り，山頂を経て北麓の鹿野に下る。鳥取市洞谷を経て吉岡温泉に進み，湖山池南岸を布勢に至り，湖山町に進み，国道９号鳥取バイパスに接する。同バイパスに沿って東進し，鳥取大橋を渡り江津より鳥取大砂丘へと進む。海岸沿いの道を東に進み，福部村岩戸に達し，駟馳(しち)山北側の海岸遊歩道を通って，岩美町大谷へ，さらに小田谷の岩常より山越しで福部村南田(のうだ)に進み，高江・箭渓(やだに)を経て，鳥取市摩尼寺に至る。これより本陣山を経て樗谿(おうちだに)・卯垣(ぼうがき)・滝山信号所と進み，上野山に登り，国府町宮下に下る。因幡国分寺跡・岡益・松尾の史跡を巡り，楠城(なわしろ)より扇ノ山自然休暇村を経て雨滝に至り，河合谷高原に登り，兵庫県との県境沿いに扇ノ山の山頂を究め一般県道若桜温泉線に沿って，若桜(わかさ)町諸鹿を経て若桜に下る。さらに山越して八東(はつとう)町茂谷へ進み，柿原から綾木峠を経て，智頭(ちず)町芦津に至り，芦津ダムを通り若杉峠に進み，岡山県側に至る。経過地には大山隠岐国立公園・山陰海岸国立公園・氷ノ山後山那岐山国定公園・三朝東郷湖などが含まれ，延長58.5kmに及ぶ。著名な名勝・旧跡も数多く見られる。昭和52年度から整備が始められ，同57年度に完成の予定。新設，改良，既設道路を利用し，主要地点には休憩所も設けられ，また案内板，指導標なども各所に設けられている。総事業費は3.6億円。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7175976