100辞書・辞典一括検索

JLogos

52

八頭郡
【やずぐん】


(近代)明治29年~現在の鳥取県の郡名。八上(やかみ)・八東(はつとう)・智頭(ちず)の3郡が合併して成立。地形は中国山地の氷ノ山(ひようのせん)・那岐山を中心とした南部の山岳地域から流れる千代(せんだい)川とその各支流が作った北部のわずかな沖積低地のほかは,おおむね山がちで,標高300m以上の山地が郡域の約8割を占めている。東は兵庫県,南は岡山県,西は東伯(とうはく)郡と気高(けたか)郡,北は鳥取市と岩美郡に接している。郡名は八上・八東の八と智頭郡の頭を取って命名。郡役所は賀茂村郡家(こおげ)に置かれた。成立時の自治体は,賀茂・国中・船岡・伊井田・大江・国英・河原・佐貫・宇戸・曳田・五総・明治・大御門・隼・安部・逢郷(おおさと)・登米・八東・小畑・若桜(わかさ)・赤松・菅野・池田・上私都(かみきさいち)・中私都・下私都・大・用瀬(もちがせ)・社・口佐治・中佐治・上佐治・智頭・富沢・大内・山郷・虫井・土師(はじ)・那岐の39か村。明治38年,逢郷・登米の両村が合併して丹比(たんぴ)村となったのを皮切りに町村合併が相次いだ。明治42年,若桜・赤松・菅野の3か村が合併して若桜町が成立。同43年,口佐治・中佐治・上佐治の3か村が合併して佐治村が成立。大正3年には智頭村,同7年には用瀬村,同15年には河原村に町制施行。昭和22年の時点では4町21か村であった。昭和26年,賀茂村に町制が施行されて郡家町となったのをはじめとして再び町村合併が相次ぎ,同27年船岡村に町制が施行されて船岡町となり,その直後同町と2か村の合併で現行の船岡町が成立。同28年には国中・大御門・下私都の3か村と郡家町が合併,さらに同32年上私都村・中私都村と合併して現行の郡家町となる。同29年には池田村と若桜町が合併して若桜町となり,昭和10年,同11年と編入合併を繰り返していた智頭町と山郷村が合併して現行の智頭町となった。同30年には用瀬町に大村と社村が合併して現行の用瀬町となり,河原町と国英・八上・散岐・西郷の4か村が合併して現行の河原町となった。昭和34年には八頭・丹比両村が合併して八東町となり,八東・若桜・用瀬・智頭・河原・船岡・郡家の7町と佐治村からなる現在の八頭郡となった。大正5年の郡域面積は930.52km(^2)(県統計書)。世帯数・人口は,昭和30年1万3,525・7万4,228,同40年1万3,917・6万6,107,同50年1万3,868・5万7,725。昭和55年の郡域面積は875.62km(^2)(国勢調査)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7177221