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米子港
【よなごこう】


米子市灘町にある運輸省指定の地方港湾。港湾指定は昭和28年2月。市の西側に位置し,中海に面する。慶長8年の中村騒動の主役横田内膳正は米子の2つの港(深浦と現米子港)の役割を明確にし,当港は町民に解放した。幕末には,為替蔵が設置され,港から加茂川筋にかけて多くの丁持・中背によって荷物が上下し,西廻航路や近国の船でにぎわった(郷土史事典)。明治11年,港湾の近代化を目指し,港内淩渫・防波堤90m・物揚場7,800m(^2)を築造。同33年県費支弁港。同41年より物揚場拡張,西風を防ぐため防波堤の築造。医救事業により昭和8~11年防波堤・物揚場を築造(県史)。同51年より第5次港湾整備で,岸壁308mなどを築造,商港,並びに漁港として利用。昭和54年度利用漁船延324隻,利用総t数1万2,960t,水揚量164t。しかし商港・漁港としての利用は年々低下し,中海の淡水化がさらに拍車をかけることになる。商船は中浦水門の通過という負坦が加わり,陸上輸送に脅かされている。漁業も淡水化により水質汚濁とからんで将来に大きな不安を残す。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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