100辞書・辞典一括検索

JLogos

18

若桜街道
【わかさかいどう】


播州往来ともいう。鳥取から若桜(わかさ)を経て戸倉峠を越えて播磨の戸倉に通じていた藩政期からの街道。現在の国道29号にほぼ沿っていた。上方への脇往来として利用された。呼称の由来は,若桜に通ずるものとか,惣門若桜口に因んでとかいわれている。鳥取城外郭の薬研堀の若桜口惣門から上魚町・若桜町・職人町・新町の小路と直交し川端1丁目の浄覚寺から袋川を若桜橋で渡って川外に出た。次いで吉方・雲山・東大路・紙子谷・禰宜谷(以上鳥取市)を経て郡家(こおげ)に至り,ここから八東(はつとう)川に沿って西御門(以上郡家町)・宿駅安井(八東町)を経て宿駅若桜に達する。本街道は岩屋堂(番所があった)・落折(おちおれ)を経て戸倉峠(以上若桜町)を越えて播州戸倉から姫路へ達していた。鳥取から峠まで10里34町余であった。一方若桜から諸鹿(若桜町)を経て但馬に至る扇ノ山越え,更には氷ノ山越えも分岐していた(県史・千代川史・八東町誌)。現在狭義には,国道53号の鳥取県庁前から若桜橋までを若桜街道と呼び,鳥取市のメーンストリートである。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7177429