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笹島
【ささじま】


日本海沿岸温泉津(ゆのつ)湾の西側突端にある,古来の名所地。島の名はついているが,陸続きの小丘。標高35.4m,古くは離島であったといわれ,陸続きの部分の標高は4m程度に浸食されている。「順徳院集」に「冬の色よそれともみえぬささじまの磯こす波にちどりたつなり」の歌があり,歌枕。「万葉集」巻7の「夢のみに継ぎて見えつつ小竹島の磯越す波のしくしく念ほゆ」の「小竹島」を「ささじま」と読み,その証歌とする説があるが,「しのじま」と読む説もあり,決定しがたい。細川幽斎が温泉津を訪れて百韻を興行した際,その発句に「浪の露にささしもしげる磯辺かな」と詠み,以来いっそう有名になった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7179217