岡山駅
【おかやまえき】

岡山市駅元町にある駅。明治24年山陽鉄道が岡山まで開業すると同時に設置。岡山市の表玄関にあたり,四国・山陰方面への連絡駅の性格も有する。駅は旧岡山城下町を避け外濠のはるか西方に建設された。当時付近一帯は田園地帯であった。明治末年には駅前の中筋に旅館や飲食店が立ち並び,現在の駅前商店街の基礎が造られた。開業以来の木造駅舎は大正15年鉄筋コンクリートに改築されたが,昭和20年6月の岡山空襲により駅舎は本館と貨物取扱所を除いて焼失。駅の近代化は山陽本線・宇野線電化工事に先立って始められ,昭和33年2月12日西口新駅,表口との地下道の完成,翌34年には地下商店街が完成し,同35年10月の電化開業に備えた。同37年9月赤穂線の開業で岡山駅は乗入れ支線数で全国一となった。同47年3月15日山陽新幹線が岡山まで開通し,これに合わせて大正以来の駅舎は岡山城の別称の烏城のカラーを取り入れた現代的な建物に建て替えられた。翌48年には駅前に新しい地下街である一番街やターミナルビル・デパートが進出し,新幹線の西の拠点駅としての機能を発揮するようになった。ひかり号の岡山乗入れの際には,岡山駅が広島・九州方面への優等列車の乗換駅となったため空前のにぎわいをみせた。同時に倉敷・吉備路を中心とした観光ブームが到来した。同50年3月10日新幹線が博多まで開業したため一時の活況は静まったが,同57年7月1日伯備線の電化による特急電車の増発など陰陽や本四連絡の拠点駅として,および岡山駅を中心に放射状に発達する在来線の中心としても重要な地位を保っている。この間昭和34年6月1日電車券センター設置,同40年10月1日緑の窓口開設,同44年10月1日貨物専用の西岡山駅が完成したため貨物取扱廃止などが行われた。昭和60年度1日平均乗車人員は普通2万347人,定期2万4,336人,収入は5,377万円でいずれも岡山鉄道管理局管内第1位。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7182662 |





