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吉備史跡県立自然公園
【きびしせきけんりつしぜんこうえん】


吉備平野の中心部を通る山陽道に沿っての古代から近世までの史跡を核にした歴史公園の特徴を持つ自然公園。対象地域は岡山市・総社市・倉敷市にまたがる。面積2,524ha。昭和41年県立公園に指定。この公園の最東端は備前・備中の国境にあたる吉備中山(175m)周辺で,山上には吉備津彦命の墳墓といわれる前方後円墳があり,西麓には吉備津彦命を祭神とする吉備国一宮の吉備津神社,東麓には吉備津彦神社がある。吉備津神社本殿は比翼入母屋造で国宝に指定されている。吉備津彦命による温羅退治伝説のある鬼ノ城山(397m)は総社市北東部にある。鬼ノ城は5~7世紀に造られた朝鮮式山城といわれ,約3kmに及ぶ石塁・土塁がめぐらされていて,ここからの眺望は素晴らしい。その他,日本三大稲荷の1つとして知られ長い門前町を持つ高松最上稲荷,羽柴秀吉による水攻めで有名な高松城跡,雪舟の鼠伝説のある臨済宗宝福寺など数多くの史跡がある。この公園の南に位置する吉備路風土記の丘県立自然公園と結んで吉備路自然歩道が整備されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7183402