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新庄
【しんじょう】


旧国名:備前

西大平山尾根の西麓端から,吉井川下流域に広がる平野部にかけて位置する。長船町との境に条里制遺構が顕著に残り,四の坪をはじめ坪名7が残る。地名の由来は12世紀,香登(かがと)荘と国衙領との間に吉井川の用水路をめぐる争いが起きた際邑久(おく)郡靱負・服部の2郷より20町余を割いて香登荘に便補し,この服部新荘と呼ばれた地が今日の新庄という(県史研究5)。長船町服部との境に庄境・上庄境の地名が残る。地内から縄文後期の土器片や石錘が出土している。古墳時代には付近一帯が大豪族の基盤となった所である。丘陵西端山上の長尾山古墳は器台形埴輪片が採集され,この地域最古の前方後円墳といわれる。西端の小独立丘陵上に4世紀後半の天神山古墳が,長船町の花行寺山古墳と相接する形で位置する。石枕・硬玉製勾玉・碧玉製管玉・石釧・貝輪などの遺物が出土している。西部丘陵上には上の山古墳群をはじめ,前期から後期に至る古墳が数多く存在する。
新庄村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
新庄(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7184458